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≪Blog≫ベトナム人のことをどのように呼べば良い? ~ベトナムと日本、名前のマナーの違い~

ベトナム人のことをどのように呼べば良い?
~ベトナムと日本、名前のマナーの違い~

 

前回までの漢字学習編について、ご好評をいただき、誠にありがとうございます。

これからは、ベトナム人スタッフが日本に住んでいる間に学んだり体験したりしたという、
越日の文化の違いについても順次発信していきたいと思います。

 

今回は名前のルールについて、ご紹介します。

日本人の皆さんはもし、親しくない人に苗字ではなく自分の名前で呼ばれたら、
どう思いますか?
おそらく、「苗字で読んでほしい」や「友達でもないのに何で名前で呼ぶの?
などと不快に感じる人が多いと思います。

しかし、ベトナム人の場合、日常会話で相手の名前を呼ぶのは普通です。
しかも、相手との関係性にかかわらず、当然のように、
無意識的に相手のことを名前で呼ぶのだそうです。

ここで、ベトナム人の氏名について簡単にご説明します。

例えば、氏名が「Luong Thi Ngoc Thuong(ルオン ティ ゴック トウオン)」の
場合、

【姓】Luong +【ミドルネーム】Thi Ngoc +【名】Thuong で、

日本語の名前のフリガナ表記だと、

【姓】ルオン+【ミドルネーム】ティ ゴック+【名】トウオン

になります。

つまり、ベトナム人の氏名は【姓⇒ミドルネーム⇒名】の順番であり、
姓⇒名という順は日本人と同じです。

弊社のベトナム人スタッフが学生時代、飲食店のアルバイト面接を受けた時、
店長に苗字を聞かれて、そのまま「ルオン」と返答したそうです。

そうすると、採用された後、名札に「ルオン」という名がつけられました。
それ以来、アルバイト先では苗字で呼ばれていたとの事です。

しかし、ベトナム人としては、苗字で呼ばれても構わないが、名前で呼ばれた
ほうが嬉しいのだといいます。ベトナム人の苗字は人口の約4割が「グエン」姓で、
その他にも「チャン」や「レー」などもありますが、わずか14種類ほどの姓で
構成されています。

そのため、「グエン」と苗字だけで呼ばれても、何人もグエンさんが居合わせる
可能性が高く、自分のことなのか、あるいは別の人のことなのか分かりません。
つまり、苗字で個人を識別することが極めて困難なのです。

このような理由から、ベトナム人は、名前で呼ばれた方が嬉しいと感じるそうです。

 

しかしながら、日本においては社会的なマナーとして、よほど親密な関係でない限り、
相手の姓で呼ぶのが常識であり、礼儀です。
したがって、日本人は外国人に対しても、姓で呼んでしまう人が多いというわけです。

逆に、ベトナム人は日本人に対して苗字ではなく、
直接的に相手の名前で呼んでしまう人が多くいると考えられます。
ベトナム人にとっては相手の名を呼ぶのが常識だからです。
ベトナム人を雇用する際は、最初から相手の名で呼ぶことが、
良好な関係性を築くための第一歩と言えます。

一方で、日本で働きたいベトナム人には、実際に接することになる日本人の
第一印象を悪くしないように、「日本人は苗字で呼ぶのが一般的なマナー」だと
いうことを、真っ先に伝えておく必要があるのです。

 

自分が持っている母国の文化が当たり前だと、最初は誰もが思い込んでいます。
しかし、まったく同じ文化やマナーなどを持っている国は1つもありません。
そのため、自分が正しいと思っていることでも、
もしかしたら外国では正しくない場合があるかもしれません。

今回の名前のルールは、一見すると些細なことのように感じますが、
相手(外国人)とより良い関係が築けるよう、ベトナムに限らず、
相手の国のルールを事前に把握しておくことが大切です。

また、外国人を雇用される場合は、日本のルールが世界の常識と考えず、
入社時にまず「日本人は苗字で呼ぶこと」を会社として指導する必要があります。
業務遂行や人間関係の構築に支障をきたさないよう、取引先の方々はもちろん、
同僚であっても、必ず苗字で呼ぶように伝えることをおすすめします。

以上、参考にしていただけますと幸いです。

 

※ちなみに・・・

日本人の名前の国際表記はこれまで、【名⇒姓】でした。
しかし、政府は2020年1月から、パスポートなどの公文書では日本人の
名前のローマ字表記の順番を【姓⇒名】へ正式に変更することを決めました。

例えば、日本語の氏名の形式が【姓】山田+【名】太郎の場合。
名前の国際表記の順番は、2019年まで【名】Taro+【姓】Yamadaでしたが、
2020年以降は、【姓】Yamada+【名】Taroに変わりつつあります。

日本と同じ【姓⇒名】の順番の中国や韓国、ベトナムなどは、国際表記でも
【姓⇒名】である一方、日本だけ国際の場になると【名⇒姓】と表記の順番を入れ替えていました。
そこで、他国と足並みをそろえるために、2020年になってルールを変更したとのことです。

しかし、英語圏の国などにとっては、姓と名の区別が難しくなるルール変更のため、
苗字は「YAMADA」と大文字表示することも、ルールに盛り込まれています。

ベトナムの人にとっては、分かりやすくなるので大歓迎!との事です。
(苗字の大文字表記を不思議に思う人も現れるかもしれませんが・・・)

 

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