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≪Blog≫日本とベトナムの仕事文化の差異~ (2)人間関係を良好に保つための伝え方~

日本とベトナムの仕事文化の差異

~(2)人間関係を良好に保つための伝え方~

 

今年もあと45日。そろそろ忘年会を計画しなければ、と考えている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

 

近年、会社の飲み会への出席を断る若者が増えています。

 

ただ、若者側も安直に欠席を伝えるのではなく、人間関係を損なわないように
というマインドを大切にし、自分達なりに
断り方を熟考して申し出ているようです。

 

人間関係を良好に保てるよう伝え方に気をつけるのはベトナム人も同じです。
しかし、その「気をつける」の内容は、日本とベトナムと
では大きく異なるのだと
言います。

 

以下に、弊社ベトナム人スタッフの所感をご紹介します。

 

まず、日本人は他人を怒らせたくないという気持ちが強いため、親密な関係ではない人に
対し、はっきり「いいえ」と言うことは
滅多にないと思います。

 

代わりに、自分の考えや感情を明確に表現せず、婉曲的に示すことにより、ストレートな
物言いで相手を傷つけることを避けがちです。

 

たとえば、飲み会の誘いを断る場合、「本当は行きたいのですが・・・」と相手を気遣い
ながら行けない理由を示し、謝罪の言葉とともに、「遠慮します」
「辞退します」等の
婉曲的な表現を用いて返事をするのが一般的です。

 

確かに遠回しな言葉を選ぶと、相手とのトラブルを避けやすくなるかもしれませんが、
ベトナム人からすると、相手の日本人が実際に何を考え、
何を感じているかを知ることは
容易ではありません。

 

一方、ベトナムでは、正直に返事することは相手に誠実さを証明する一つの方法だと
捉えられています。相手に申し訳ないと思って婉曲的な
表現を選ぶのは、かえって
関係性や信頼性を損なう原因になります。

 

ベトナム人同士の飲み会の誘いを断る場合も、ストレートに「参加できません」と伝え、
その理由を率直かつ具体的に述べます。そうすれば、
相手も後腐れなく承諾してくれます。

 

また、断る際にはあまり謝罪の言葉を用いません。誘ってきた相手に対して特別な悪い事は
していないと考えるからです。この点も、日本とは
大きく異なります。

 

ベトナム人は日本人に比べると、相手に謝罪を伝える機会が少ないです。

 

なので、ベトナム人が日本で働く場合は、日本人と友好的に接するために、日本人が
どのような場面で謝っているのか観察して、それに合わせる必要が
あると感じます。

 

関係性を壊さないようにコミュニケーションを取りたいという気持ちはベトナムも日本も
共通していますが、配慮の仕方は正反対の様子です。

 

「ストレートに言わないと分かってくれない」だったり「謝らない」というベトナム人
従業員が社内にいて、お悩みの方もいらっしゃるかも
しれません。

 

しかし、実は従業員自身も意思疎通にギャップを感じて戸惑っているはずです。

 

それを決して忘れず、寄り添って指導することが、良好な関係性を築く近道なのです。

 

※ちなみに、今回ご紹介したのはあくまでも弊社ベトナム人スタッフの見方であり、
ベトナム人全員に当てはまるという訳ではありません。
また、近年の海外企業進出の影響で、価値観も少しずつ変容しているのだそうです。
身近にベトナム出身の方がいらっしゃる場合は、ぜひ今回の記事内容とその方の
コミュニケーションの取り方を照らし合わせてみてください。